X-ファイル シーズン9 本当にダメなのか

X-ファイル シーズン9のDlifeでの放送は未定です。放送開始まで待ってもいいか。と思ったものの、やっぱり気になるので楽天SHOW TIMEやアマゾンビデオの単品買いで半分まで見終わりました。

他のシーズンとは違い、X-ファイルの総決算となるシーズンですから、「きっとスゴいはず」と私が勝手に、しかも無駄に期待値を上げてしまったというのはあるかもしれませんが、それにしてもふつーのシーズンです。

それなりに面白くはあるんです。スカリーの美人度は最高潮だし。でもシーズンの総決算という感じではまだありません。

どうにも盛り上がらないので、これは自分がおかしいのか?とも思い海外のサイトで評価を見てみました。

アマゾンUSでの評価

海外のサイトとは言ってもそんなにマニアックなサイトを調べるわけでもなく、単にアマゾンのUS版を見ればいいんです。海外のサイトでの評価は、英語が堪能とは言えない私にとって、ネタバレしないで済むという決して自慢出来るわけではないメリットもあります。

それにレビュー数が圧倒的に違います。シーズン9はアマゾンUSではレビュー数が548。わが国では、字幕と吹き替えが束になってもゼロ!(アマゾンビデオ)

結果は・・・シーズン9は最低評価。でも5点満点で4点。5点満点をつけた人が60パーセントもいます。他シーズンはどうかというと、だいたいほとんどが4.5なんです。シーズン4とシーズン2は5点満点

英語が堪能ではない私にもわかる意見として、5点満点には、
「ベストではないが他の多くのTVよりも良い」
「過小評価されている」
「モルダーなしでこのシーズンを好きになったことに驚き」

最低の1点を見ると、
「シーズンを伸ばす為の無駄な試みだった」
X-ファイルで最悪」
「これはX-ファイルじゃない」

(訳はアテになりません。参考程度に)なるほどと。4点とは言っても、みなさんが大喝采!というわけでもないということがわかりましたが、トータルで評価が高くて驚きました。まあもしかしたら後半は劇的に面白くなるかもしれないし。

シーズン9の迷走を解決する男

シーズン9の迷走とユルさを解決するには、彼を登場させるしかありません。シーズン8ではついにそのお姿を見ることがなかった、あの男。

行方不明のモルダーではなく、画面に映っているだけで圧倒的な存在感を示す、あの男!

 

どうもっ!先生!シーズン9に喝を入れてください!

シーズン6では、いつまでたっても政府の陰謀を理解できないモルダーについに直接指導をしてくださった、シガレット・スモーキングマンこと、CGBスペンダー様です!

シーズン7の「CGBとスカリーの初めてのお泊まりデート」でスカリーの下着姿を見たのが花道だなんて寂し過ぎます!クライチェックみたいな雑魚に始末されるだなんてあり得ません。絶対まぶた動いてたし!

先生が不在の間に、いつの間にか「無敵兵士(代替人間)」なるものが登場し、先生の許可も得ずに好き勝手に振る舞っています。あいつらのやりたいことって何ですか?さっぱり見えてきません。

先生とティナとの間に生まれたあいつ、またバックれてます!誰も頼んでないのに勝手に宇宙旅行に行って、シーズン8の真ん中より少し後ら辺でようやく戻って来たら、まーたバックレてるんですよね。

ドゲット捜査官がいるからいいんですけど、あいつの復帰を楽しみにしていた人だって少なくないはず。おやじとして、がっつりと説教たれてやってください!

先生、ハイブリッドどうですか?それと反乱軍のやつら何してますか?反乱軍と一時的に手を組んで、無敵兵士どもを一掃!その後用済みの反乱軍を始末する、なんて離れ業も先生ならできそうです!もちろん逆でもいいです。

無敵兵士が何したいんだかよくわかんないんですが、どうせやることもなさそうだし、ここは一つ先生が奴らを言いくるめて、異星人どもを一掃できませんかね?

それとか異星人どもを入植させておいて、そこに先生指揮下の無敵兵士とか反乱軍とかを送り込めば、共倒れしてくれて、地球人としては万々歳!先生は地球人のヒーローですよ!

FBIではブラッド・フォーマ副長官なんてチャラい使えないやつが幅をきかせています。先生の一にらみで、尻尾を巻いて逃げ出すようなやつです!こいつだけはいりません。

スカリーの出産はご存知ですか?「父親が誰か問題」は未だに解決していません。えーと、先生はスカリーとのお泊まりデートの時に、「服を脱がせてどうのこうの」っておっしゃってましたよね?

いや、まあいいんですけどね。わたくし先生を信用してますから・・・でも、なんつーか・・・あの時にその、まあ・・・以下自粛!

 

シーズン8では、モルダー初めての宇宙旅行。ドゲットやレイエスの登場。スカリーの出産などあってストーリー的に出るタイミングがなかったのかもしれませんが、寂しい限り。クライチェックを出すぐらいならこの人に出てほしかった!

シーズン9の何がダメなのかっていうのは、いずれ書いてみたいと思います。

X-ファイル ついにアマゾンプライムに

残りをどうしようかなと、考えていたんですが、状況が変わりました。ついにシーズン10をのぞきアマゾンプライムに登場です。とは言っても、のこり10話程度なので迷うところ。というか、もっと早くそうして!、単品買いでせこせこと購入していた私はそう思います。

クワンティコ FBIアカデミーの真実 第10話 残酷な真実

Dlifeで放送中のクワンティコ FBIアカデミーの真実 第10話「残酷な真実」の感想です。「残酷な真実」というよりも「残念な真実」もいくつか。

公式サイト様におかれましては、十分にそのお立場を今一度顧みていただき、まかりまちがってもネタバレを提供しないようにお願い致します。今回の重要な出来事が、次週予告でバレてしまっていました。

★★★★★

今までの流れとはちょっと違った感じですが、今回も面白いです。しかしながら、え?って思えるような場面も何回かあって、ややチープ感も。

今回のポイント

レックスの捜査復帰。アカデミーではサイモンの退学。ライアンが職場復帰のため卒業。今回も盛りだくさんのイベントがありました。サイモンとライアンがいなくなるとあとは、ケイレブをのぞけばキャラクターとして「一山いくら」ですから、今後に不安を残す内容となりました。

今回の流れ

1   レックス、判決までの期間限定職場復帰

2   みんなで真犯人探しだ! おー!!

3   アレックス、同期の監視がバレる

4   同期から鬼のような突っ込み。そして誰もいなくなる。

 

レックスが捜査に復帰

驚いたのはアレックスの捜査復帰でした。前回は連邦判事に有罪を認めたので、どこかに護送されてしばらくは同期のメンバーで真犯人探し?と思っていました。もちろん無罪放免じゃなく、判決は24時間後に出るのでそれまでの期間限定。

レックス、同期に責められる

期間限定捜査復帰はいいとしても、同期のメンバーを監視するように言われて、それが不用意に部屋に入って来たニマによって、同期にバレてしまいます。前回のサイモンに続いて、これは結構可哀想でした。同期の監視は任務ですから。

命令したのは、リアムとミランダ。だから文句を言うのであれば、彼らに対してだと思うんですが、何故か集中攻撃を食らってしまうアレックス。

一人去り、二人去り・・・冒頭の「私はやる!」「私も」という熱い雰囲気はいずこ。残ったのはリアムとミランダだけ

当初はミランダを除く全員がアレックスを疑っていた訳だし、これでチャラでいいんじゃねえのって。シェルビーにしたって銃を向けて、格闘までしてるし、ナタリーに至ってはアレックスに向かって発砲までしていますから。

これ、一度は全員が去るけども、そのうち一人戻り、また一人戻りってパターンかもしれないけど、アレックスが責められている間、ミランダとリアムは「ほぼ」だんまり。なんで?わからんです。

そもそも何故アレックスに監視させたのかが不明です。これってミランダがやればいいんじゃないの?

誰か一人ぐらい「これでチャラ」って言っても良さそうなものだけど・・・

ケイレブだけはちょっと違うようにも感じます。アレックスが捜査本部に出頭し拘束された時も、この人だけは目が違う。疑惑の目も、怒りの目も向けていない。

今回もそうでした。「誰か説明してくれ」っていうのは、思うところがあるのではないかと。ケイレブが一番客観的に現状を把握できそうな感じではあります。任務なんかよりアタシの気持ちが大事!なシェルビーやナタリーとは根本的に違います。

サイモン退学・・・

サイモンが退学!でもこれは「サイモン退学ありき」のようにも見えます。理由は前回の特別講師告発。あの時点で退学は既定路線のはず。今回は教官からも疎まれているシーンがありました(教官、いくら何でも酷過ぎ)。

退学に出来るような材料を探していた上層部が、たまたまライアンと研修生の話の中から発覚した「ライアンを壁に押し付けた事件」。「報告されない暴力は退学処分」だそうですから。

何でもいいから理由を探していた上層部か、その意向を受けたミランダが「よっしゃ!これでいける!」と。遅かれ早かれこうなるのは見えていた訳です。ようはFBIによるサイモン潰し。

一度「3人 or 10人」でミランダから懲戒処分をくらったサイモン。ニマとレイナのことを黙っていれば懲戒を取り消すとミランダが提案し、それを受け入れたようでしたが、その後ミランダがみんなの前でニマとレイナの秘密を公開したので、もしかしてアレはチャラ?

ミランダはこの件に関してはまったくの無能。懲戒処分もあったし、レイナとニマの件もあったし、好ましく思ってなかったような印象も受けます。ニマ+レイナ二人よりもサイモン1人のほうがよっぽど捜査官として使えると思うんですけどね。

爆破テロに関わっていても、いなくても今はいいんです。どうせ最後にはわかるんだから。問題は、キャラクターとしての魅力。サイモンは他のフラットな印象しか無いメンバーの中では異色の存在。まあシェルビーはお胸もフラットですけど(シェルビー、すまん)。ライアンやケイレブをのぞけばあとは・・・一山いくら的な印象しかない。

どう見たって「普通のおっさん」リアムや、「華のない」ミランダなんかよりはるかにキャラクターとしての魅力を感じていただけに、残念。まあ、退学は第3話で判明していたから仕方ないんですけど。

残念な真実 その1 ニマによるサイモン裁判

勝手に始まるニマによるサイモン裁判。えー??何で?あれはサイモンが言うように「イスラエル兵士憎し」だけでしょう。こんな行為がおとがめなしで、サイモンの壁ドンが退学?このヒト前回の告発もドヤ顔で突っ込んでたからなあ。

そもそもニマは成績は悪く、レイナがいなければやっていけないはず(入れ替わっていた時)なのに、独善的。なんだかこの勝手な裁判にはひどく違和感。

残念な真実 その2 アレックスを責めるシェルビー

同期を監視していたアレックスを最初に批判したのはサイモンですが、これはいいです。仕方ない。確かに危険を冒してまでアレックスに協力した。

でもシェルビーって何かしたような記憶があんまりない。確かにアレックスに拘束されて同行する場面はあったけど、どうも「単なる流れでそこにいただけ」感があります。

レックスを責めてもいいのはサイモンだけではないかと思います。それも個人と個人の信頼の関係において、です。

「私たちがピンチになった時、あなたはただカメラを見ていた」とか言ってますけど、今回ピンチになったのはサイモン。アンタのピンチは不倫バレ。そんなアンタが言うかと。そんなんだから、アネアネ詐欺にだまされるんだよっ!(姉姉詐欺)

ミランダが「やましいことがなければ平気でしょう?」と言ったけど、シェルビーちゃんはやましいことやってますから、それでここぞとばかりにサイモンに便乗して騒いだだけ。一応「監視されてた」って大義名分があるから。

でも「爆弾を探せ」って言われているのに、シェルビーちゃんがやったのは不倫相手に電話をして、あーでもないこーでもないと。

どんどん壊れていくシェルビーちゃん。FBI捜査官としての職務よりも不倫バレのほうが大事なシェルビーちゃん。番組開始当初は、あんなコネぼんず(ケイレブ)のどこがいいの?と思って見ていましたが、今はすっかり逆転。ケイレブ君の将来を考えたら、あんなのとはさっさと別れたほうがキミのためだよ。となってしまいました。

シェルビーちゃん・・・辛いけどそろそろ視聴者としてお別れを言わなきゃならない時期にきているのかもしれないね。

残念な真実 その3 ナタリーの傷

捜査官審査委員会でナタリーの傷が問題になりますが、時間を割いた割には驚くほど中身がない。

ウソはついていないと言っていたけど、第4話の人質救出訓練の時に、インチキの傷を指して自慢げに「名誉の負傷は私に素質がある証拠」だなんて言ってたはず。インチキの傷を名誉の負傷って。ミランダさん、ウソついてまっせ。

それにナタリーだって「3人 or 10人」で投票するところでしたからね。寸前にミランダが表れただけで。なので本当は懲戒対象になってもおかしくはない。

ライアンが職場復帰

ライアンは職場に戻る為にアカデミーから去ります。アレックスとのお別れのシーンは無駄なラブシーンもなく、なかなか良かったのではないかと思います。

「オレは肝心な時に言えないんだ・・・愛してるって」というのはライアンのセリフですが、機会があったらパクってやろうかなって。

でも今のライアンの恋人はナタリー。どんだけライアンのセンス悪いんだよって。

アカデミーでライアンとサイモンがいなくなると・・・あとは悪いんだけどナタリー、ブランドン、ニマといった一山いくら的な、魅力を感じないのばっかりで困ります。まともなのは、ケイレブぐらいでしょうか。

根本的な矛盾

こんなことを言い出せば話が成り立たないんですが、「レックスが投獄されたと見せかけて、犯人に次の動きをさせる」というのはわかる。

でも容疑者は61人。その中には捜査本部にいるサイモンやケイレブ、その他数名も含むわけで、レックスは投獄されていないことがわかっているんです。もしこの中に犯人がいたら捜査自体が成り立ちません。

結局はリアムの策略なのかもしれません。でも一応ミランダもそこにいるわけだし、この辺は何ともわかりませんね。

今回のMVP

ライアン君です。前回の密告が原因で教官からも、同期からも疎まれてしまったサイモンにタオルを渡すシーンとか、ドヤ顔ニマによる勝手なサイモン裁判では、サイモンをちゃんと擁護するとか。以前に魅力があんまりないとか言っちゃってどうもすいませんでした!

X-ファイル シーズン6 第18話 ミラグロ

スカリーが大したことなさそうな男に、さほど抵抗もせず心惹かれ、あわや・・・というのは以前にも見た記憶があるんですが、今回もそれ。ちょっとイライラします(S1 #14 性を曲げるもの)。

そんなピンチに銃を構えて突入するモルダーがやたらと頼もしく見えます。モルダーとバジェットだったら絶対モルダーだよなって思うんですが・・・

★★★★★

積極的にお勧めするようなエピソードではありません。1回見ればおしまい。これなら前半のコメディ回のどれかを見た方がずっと楽しめます。特にトライアングル

売れない作家、バジェットが書いた小説が現実になって、死んだはずの男が次々と殺人事件を起こすという、なかなかイケそうなエピソードなんですが、作家のスカリーへの恋心がからんできて、男になんとなく惹かれていくような過程にいらいら感が。

で、バジェットさんは惹かれるような感じの男性ではなく、キモ系。今度はスカリーを題材にした小説を書き始めます。ホントはスカリーと同じところが良かったけど、空部屋がなかったので、モルダーの隣に引っ越してきたというドニー(S2 フェチズム)並のストーカー。そう、文章を書くドニーともいえる。なので見ている方としては、もやもや・・・これも書いた小説が現実になるということなのかなと思っていましたが。

スカリーも「ぞっとした」と言っているのに、さしたる抵抗も見せずに言われるがままに部屋に入ってしまったり。でもあとでそれは、「モルダーの気を引くため」とパジェットが判断するんですが。可愛いとも思えますが、まどろっこしくもあり。スカリーがそんなことするのかいな、というのもあります。

小説がこれまた長い。小説だからいいんですけど、なんだか中二病

あーでもない・・・こーでもない・・・ぐたぐたぐた・・・あーでもない、こーでもない・・・ぐたぐたぐた・・・ええーい!売れない作家の小説なんか聞きとうないわい!と、思ってしまいます。まあこういう演出だってのはわかっているですけど。

「彼女はあまりにも美しく、官能的過ぎた」というのはわかりましたが、そんなの見れば誰でも普通にわかる!あ、でもこれ小説か。

今回のわからん

バジェットの意に反し、蘇った殺人犯ケン・ナシアメントは、小説の結末が「スカリーの死」であることを告げます。でも小説の最後を、「僕は彼女をあきらめ、幸せを願った」とすることで救われるような気もするんですが、そうカンタンにはいかないんでしょうかね。釈放された時に、「僕は勘違いしていた。彼女はすでに恋をしている」と言いますが、それをそのまま書け。それで済む話だ。

この「実行犯」は素手で心臓を抜き取るという「物理的」な攻撃が可能なので、少なくともその時には実体化するはずで、スカリーの銃がことごとく「すり抜けて」しまっていたのは、何とも納得できません。ってこんなこと言ってたら楽しめないのかもしれませんが、あんま、大量出血して横たわるスカリーは見たくないなあっていうのがあります。

何か報われない悲しい恋物語的な面も感じたんですけど、その前にこのヒト、結果的に殺人幇助というか、実行犯ではないにせよ、殺人犯でもあるわけで。売れない小説のせいで何人も死んでいるわけですから、作家の悲しい恋物語的な描写には違和感があります。

男運がなさそうなスカリー

スカリーを演じているジリアンちゃんはどうだか知りませんが、X-ファイルのスカリーさんは、その高すぎるスペックが災いしているのか、男運がなかったり、おかしなのに思いを寄せられてしまうことも。

フェチズムのドニーをストーカー1号とすれば、今回のパジェットはストーカー2号。アカデミー時代のジャックにしても、教官なので不倫疑惑がないこともない。それにあとでとんでもない目にあいますし。

名前忘れましたけどS1の「性を曲げるもの」でもあわや、なんてシーンもありました。そう考えると、「吸血」のハートウェル保安官なんて良かったかも。コメディですけど。

S4「スモールポテト」でもスカリーさんのくちびるがニセモノモルダーにあわや!というシーンもありました。この時はホンモノモルダーが突入してきて、ことなきを得ますが。吸血やスモールポテトはおすすめできますが、コレは見ても見なくてもどっちでもいいエピソードだと思います。

ところが「X-ファイル傑作選」なるDVDがあって、全8話収録の中にコレが入ってるんです。「クリエイター自らが選んだ必見エピソード」ということなんですが・・・傑作選というからには、他にいっぱいあると思うんですけどね。

X-ファイル シーズン6 第17話 電界

竜巻の影響で、物体をすり抜ける能力を身につけた囚人ピンカーが脱走し、自分が刑務所にいた間に生まれた息子トレバーを取戻すために奔走するエピソード。

★★★★★

物体をすり抜けると言えば、私の中では、うちはオビト。なんですが、これはちょっとマニアックでした。

そんなことより、「普通の面白さ」です。退屈ではありませんが、1回見れば終わり。どうもFTF以降はこれだ!と来るようなお話が来ません。かつて盗んだお金ではなく、自分の子供を取り返しに来たというところで、なんとなーく結末が見えてしまいます。

気になったのがトレバーの母親のジューン。顔立ちは「そこそこ」でキレイと言ってもいいんでしょうけど、根性が悪いんでしょうか。偶然見つけたとは言ってもピンカーが盗んだ9万ドル!を家の頭金とか勝手に使い込み。普通はビビって警察に届け出る金額です。

他にもタバコ吸ってたら護衛の警察官に「ここ禁煙ですよ」と言われてふてくされたように消して投げ捨てるとか。アンタのせいで護衛の警官、殺されちゃってるだけど。被害者ではあるんですが、あんまり望ましくない人物としたかったのかも。

新しい男もしょぼかった。まずは脱獄囚に狙われているんだから、過去はともかくとして守るとか姿勢を見せればまたそこで絆が深まったのかもしれないけど、「オレ関係ないし」ですから。

今回のわからん

最後は、スカリーと息子のトレバーが電話ボックスに逃げ込むんですが、追って来たピンカーにガラスを破壊されて、息子を連れ出すあと一歩のところで、何故かピンカーは突然あきらめたような悲しい表情。

おびえた息子の顔を見て、例え連れ出して、自分が父親であることを告げたところで、この子の幸せにはつながらないと、考えたんでしょうか。ここに来るまでに3人も殺した凶悪犯とは思えない悲しい表情でした。ただし、そんなシリアスな場面も下半身丸出しですけど。

凶悪犯にも親の顔があるということを描きたかったのか、それにしても途中で全く無関係の護衛の警官を殺害しているし、何とも中途半端な印象を受けました。

X-ファイル シーズン6 第16話 絶滅種

普通でした。可もなく不可もなく。激しく面白い!とは言えませんが、つまらんです。というわけでもない。最後まで飽きることはありませんが、割と早いうちに、「人間が犬に変身する」のがわかるシーンがあります。

★★★★★

例えばわざわざDVDをレンタルしたり、デジタル配信で購入するようなものでもないかな、というのが率直な感想です。

スカリーの吹き替えは相沢恵子さん。この人をおいて他にはいない!と言い切れるほど素晴らしいんですが、前回も気になったんですが、この時は風邪でもひいていたんでしょうか。ちょっと普段とは違う感じでした。

今回のポイント

150年前に絶滅したと言われているワンシャン・ドールというアジアの犬が、殺人事件を引き起こすんですが、イヌの権威カレン先生によると、「高い知能を持っている」そうです。

事件は、学者のデッドワイラーがイヌを捕獲したつもりが、実はイヌに捕獲されていた。昼は人間の姿で夜はイヌに変身し、殺人を繰り返すというものなんですが、「高い知能を持つ」イヌがほぼ無差別的に人間を殺してしまう理由が何ともわかりませんでした。

襲われても死亡を免れた担当官は、イヌを始末しようとしていましたからわかりますが、それ以外の被害者は、殺される理由ってないんです。じゃあアレは「高い知能を持つ」ワンシャンドールではなくて、何かもっと別の、それこそX-ファイル的なイヌの姿をした凶悪な未知の生物なのでは?

スカリーさん、やきもちをやく?

私は狼男ならぬ「イヌ男」よりもこっちが気になりました。レインキングでは、モルダーがシーラに強引にキスをされる場面に遭遇しても、「やれやれ・・・」という余裕の表情を見せていたスカリーですが、今回はちょっと違いました。

カレンが操作するマウスの上にモルダーが手を重ねた時に、スカリーにカメラが切り替わるんですが、ピキっと。え?どうしたのスカリーさんって。これは驚きでした。なんかコレ必要なのかなって?

それ以外でも、カリンとの仲を「そんなに親しいの?」と突っ込んでみたり、カリンにはちょっと挑戦的とも思われる態度をとってみたり。あげくの果てにはカリンに「やきもちかしら」なんて突っ込まれて。あれれ?スカリーさんどうしちゃったの?と思わされるシーンがあります。

レインキングではシーラに「妬いてるんだ」と言われても余裕で「何ですって?」って返せていたんですけどね。ま、そんなスカリーも可愛いんですが。

モルダーに対して素っ気ない態度をとりつつも実は奥に潜むカリンの恋心を見抜いたスカリーだからこそ、暴走気味に見えたのかもしれません

今回のわからん

デッドワイラーが自分のところに来ることを予期していたカリンですが、いざ現れると用意していた銃を置いてしまいます。何故?

事件のことをモルダーに知らせたのは、カリンですが、モルダーならワンシャン・ドールを傷つけることなく捕獲してくれると思ったのか。あるいはデッドワイラーが変身していることを見抜いてくれると思ったのか。暴走スカリーちゃんによれば「モルダーに会うために仕組んだ」そうですが、それはなさそうです。

でもカリンのような女性は、私的にはドがつくぐらいのストライクでありました。それだけに悲しい結末は残念。

X-ファイル シーズン6 第15話 スイート・ホーム

なんとも微妙なエピソード。見ても見なくてもどっちでもいいです。緊迫感があるようでいてない。冒頭にいきなり「実行犯」の土人形みたいのが出て来ちゃって、これがあんまり怖くない。

★★★★★

とは言っても見所は、事件とはあまり関係のないところでしっかりあるんです。

親切ながらも異常なほど「規則」にこだわるアルカディアの住民たちには不気味さはありますが、見ていれば、組合長のゴゴラックがワルモノ!、不本意ながら住民たちはそれに従っているだけ。と割と早い段階で想像がついてしまいます。

ゴゴラックが規則にこだわるのは、ひとまずわかるとしても、規則のために土人形を使ってまで殺人を犯すというのが、どうにもわかりませんでした。偏執狂とでも考えておけばいいのか・・・

アルカディアの評価を高めたいだけかもしれませんが、そのために殺人までというのはどうにも納得がいかないところではありました。

モルダーはゴゴラックが「土人形に命を吹き込み、それを操り規則を守らない住民を殺害している」ことを理由に拘束、起訴しようとしますが、さすがにコレは真実であっても無理!せっかくスペンダー捜査官の命がけの提言でX-ファイルに戻れたのに、報告書を見ては頭を抱えるスキナーが目に浮かびます。

実はココが見所

スカリーと夫婦役を演じることが出来て本当に嬉しそうなモルダーと、あくまでも「捜査の一環」で冷静なスカリーの対比は面白いです。もしかしたらこれが最大の見所かも。

潜入捜査はスキナーの案らしいんですが、事前にモルダーがスキナーに「副長官、お願いします!スカリーと夫婦を装って潜入捜査が出来るように取りはからってください!」って懇願したか?というぐらいに夫婦役に熱の入れよう。

スカリーは1、2回「そうね、ダーリン」と呼んだようでしたが、モルダーはやたらとスカリーに向かって「ハニー」を連発。

人前では夫婦を演じるためとはいえ、やたらと肩を抱き寄せてみたり。スカリーもまんざらではない?と思いきや人が去ったあと、「いつまでやってる!」とばかりにモルダーから離れます。

ここぞとばかりにスカリーを抱き寄せるモルダー

 

顔に緑のパックをしているスカリーを見て、驚くモルダーですが、調子に乗って顔面パックスカリーを、「夫婦だろ」とベッドに誘ってみたり。

サンドイッチを作れ!と命じてみたものの、顔に手袋が飛んで来たりと。

私にとって最大のツボがウィン夫妻から食事に呼ばれて、出会いのいきさつを聞かれた時にモルダーが答えた「UFO大会だった」と嬉しそうに答える(捏造する)シーン。

ここでも調子に乗りまくってスカリーの肩に手を回し、「僕はそうでもないんだけど、ローラ(スカリー)が熱心」だの、「すっかりハマっちまって振り回されているよ!あはははは」だのなんだのと。調子に乗り過ぎ。

この役が出来て本当に良かったね。と突っ込みたくなるほど嬉しそうなモルダー。

心なしか、こわばりつつも作り笑顔で調子を合わせるスカリーですが、「モルダーてめー、あとでわかってんだろうな!」ぐらいは思っていたかもしれません。

モルダーの「イルカは可愛いけどうまい」発言で微妙な空気になってしまったディナーの席を唐突に「あははははは!」と取り繕うスカリーさんでした。

スカリーの若奥様風のファッションもサマになっていて、どうも肝心の事件の解決とは関係のないところが見所になっていました。

X-ファイル シーズン6 第14話 月曜の朝

モルダーが「月曜の朝」のループから抜けきれない女性パムを救おうとするエピソード(多分)。どう見ても心臓のあたりを打ち抜かれているモルダーの冒頭のピンチには驚きましたが。

★★★★★

緊迫感があり、またモルダーのウォーターベッドが破れて部屋だけでなく、階下まで水浸しになるというコメディ的な要素もあり、まあそこそこ楽しめるんですが、どうもそのループに馴染めずに、3回目ぐらいになると「え?また?」なんて印象も受けました。

あのウォーターベッドはドリームランドでのニセモルダーのモリスの置き土産なんでしょう。記憶は消えてしまっていても、モノは残っているんですね。スカリーが不思議そうに眺めていた十字形に組合わさったコインもそうだし。

ループで少しずつ現実が変わっているのはわかるんですが、結果はモルダーもスカリーもバーナードも爆死するというのは同じ。だんだんとモルダーは既視感で「爆弾」を思い出し、最後は爆発を未然に防ぐんですが、パムはバーナードに撃たれて死亡という、X-ファイルらしいといえばらしいんですが、思いがけない結末を迎えました。

ミソロジーの大物はシーズン最後に

これの二つ前にはシーズン6の最高傑作にして、今までの政府の陰謀に一つの区切りをつける、ファイト・ザ・フューチャーPart1Part2がありました。

どうも私は思い入れが強い方なので、ああいった大物を見てしまうと後が見劣りとまではいいませんが、どうしても物足りないという印象を持ってしまい、なかなか素直に楽しめません。

あの後がどうしても気になるんです。ダイアナはどうでもいいんですが、あの現場から逃げることに成功したスモーキングマンは今一体何をやっているのか?とかね。壊滅した組織は一体どうなった?とか。

ミソロジー系がシーズンの真ん中に入るのは何もシーズン6が最初ではありませんが、それでもファイト・ザ・フューチャーはこれまでの政府の陰謀に決着をつけるといういわば、シーズン6だけではなく、X-ファイルのこれまでの総決算でもあったわけですから、どうもシーズン6はあれで終わった的な感覚になってしまいます。それほど強い印象が残ったエピソードでした。

まあ、こんなことを言っていると残りが楽しめなくなってしまうので、なるべくがんばってフラットに眺めることができるようにしたいですね。