X-ファイル シーズン6 第8話 レイン・キング

シーズン6定番となりつつあるコメディ系。この事件を軸にした人間関係の顛末が、ほのぼのとした感じでした。詐欺師のレイン・キングはロクな結果にならないだろうなあと思いきや、ハッピーエンド。X-ファイルにしては珍しく万事がメデタシメデタシ。

好き嫌いはあると思います。でも私はすごく楽しめました。中途半端なサスペンス系よりもずっと楽しめます。

★★★★

このエピソードのポイント

FBI特別捜査官の二人がカップル誕生に力を貸すという、ラブコメディです。結果としてそうなったんでが、それでもモルダーとスカリーの役割は同じような感じ。

主役は天気予報士のホーマン。ちょっと冴えないですがいい奴です。実はホーマンこそがレインキングなんですが、シーラという女性に対する思いが異常気象を引き起こしていたと、モルダーは突き止めます。

モルダーは結果はともかくアプローチとして「行けや」なんです。まあ実際それしか手はないんですが、「言えよ!ホーマン」シンプルでわかりやすい。

対してスカリーは、突然のホーマンの告白に戸惑うシーラをちゃんとケアしてます。これが決め手になった感じ。

X-ファイル史上最強キャラクターかも

意図的ではないにせよ、天候を左右するというのはもしかしたらX-ファイル史上最強キャラクターかも。シーラが「FBIなんて怖い」と言っただけでモルダーの泊まっている部屋に竜巻を起こし牛を落とすという荒技を披露。

こんなことができるんならシーラに「あのタバコ吸ってるおじさん、何だかこわーい」って言ってもらえば、政府の秘密組織の一つや二つカンタンにぶっつぶせそうではあります。

スカリーの表情

今回もスカリーさん、様々な表情を見せてその美しさと魅力を発揮してくれます。特にモルダーに電話でホーマンに口説き方を教えると言った時の表情が吹きそうなほど

誰が教えるの?(スカリー)
僕ですよ もしもし?スカリー。聞いてるのか?

スカリー、しばし固まる。その後「あなた最後にデートしたのはいつ?」と。

いつでしたっけ?ってわからないけど大学時代の恋人が出て来たエピソードがあったような記憶が。それに確か事件解決後にスカリーと二人で車ででかけたことがあったはず。「クリスマス・イブの過ごし方」だってデートみたいなもんじゃん。

突っ込みどころ

スカリーとは友達で満足だ」これはホーマンにスカリーとの関係を聞かれたモルダーの答えなんですが、シーズン6が始まる前の映画「ファイト・ザ・フューチャー」ではスカリーとキス未遂があったじゃんか!

このシーズンの「トライアングル」ではスカリーに「愛してる」なんて言ってるし。スカリーには「やれやれ」って返されましたがモルダーさん、嘘こいてます。

だいたい冒頭、市長の歓迎を受けてスカリーを奥様と間違われた時の嬉しそうな表情はなんだよって。

スカリーはシーラと、それは自分の体験ですか?とも思えるような会話がありましたね。

「今までは友達とは思っていても、ある日突然スイッチが入ったように恋をする」といったような内容なんですが、単なる例なのか、あるいは今のモルダーとの関係を体験として話しているのか。わかりません。

最後はシーラがホーマンとの間に生まれた子供をあやしているところでおしまい。X-ファイルの中では異例とも思えるようなハッピーエンドでした。