X-ファイル シーズン6 第11話 ファイト・ザ・フューチャー Part1

あのシガレットスモーキングマン(以下、CSM)が、これまでの政府の陰謀を一から丁寧に、初心者にもわかりやすいように解説して下さる貴重なエピソード。

★★★★★

シーズン6はだいたい半分まで来ましたが、「多くの謎が明らかになる」という点で間違いなくこれまでで一番面白いので、見逃しは避けたいところ。ただし、あくまでも「多く」です。「全て」ではありません。

コレは見たほうがいいです。

Dlife 次回放送予定 9/7(水)Part1 AM9:00 9/8(木)Part2 AM9:00

シーズン6は前半でコメディ回も多く、それはそれで楽しめるんですが、やっぱりこれこそがX-ファイル。part2はありますが、シーズン6最高傑作と言って間違いではありません。

お話はスモーキングマンの独白で始まりと思いきや、後になって実は相手がいて、そいつに語りかけていたことわかります。悪役として存在感を示すCSMさんですが、残念なことに下っ端共がしょぼい。え?何でこいつ?と思う事も。この相手はせめてマリタちゃんにしてほしかった。

 

陰謀の概要

CSM解説委員による丁寧な解説によると。

●異星人は地球を侵略し、人類を滅亡させることを目的としていた。

●我々は人間と異星人との交配種ハイブリッドを作り、彼等に隷属させ侵略を秘密裏に手伝わせる計画を立てた。(悪くない計画でしょ。ただしい判断だから。)

●ハイブリッド第1号のカサンドラ(CSMの元妻でスペンダーの母親)、遂に実験成功!

●実はハイブリッドの研究は、異星人の入植を引き延ばすための時間稼ぎ。だから今、ハイブリッドが成功しても、わしら困る。

●顔のない反乱軍の目的は異星人(コロニスト)の計画を世にしらしめること。(じゃあ地球人の味方?ってわけでもない)。

 

明らかにならない点

政府の陰謀が明らかになる一方、CSMがスルーした点もあります。

●スカリーをはじめ、異星人に誘拐された女性に埋め込まれたチップの謎。
カサンドラの話では、スカリー誘拐の目的も「ハイブリッド」の実験にあるようですが、チップの話は出てきませんでした。あのチップはかなり重要だと思うんですが、CSM解説委員の懇切丁寧な解説にも出てきません。

録画して2回は見ていますから、見落としはないはず。スカリー誘拐の目的はそれが原因でガンで死にそうになったり、モルダーがFBIの黒幕を暴く事に成功したりと、すごく重要なはずなんですけどね。

今回CSM解説委員の口からは「スカリー、及びその他の女性」に関する発言は全くありませんでした。チップのことだって、絶対に知っているはずなのに、なに小出しにしてんだよっ!って。

元スモーキングマンの妻、カサンドラ。スペンダーの母。

 

スモーキングマンの存在感

とかなんとか言いながら、悪役がしょぼいと、主人公が魅力的に見えません。今回は陰謀を解説してくれるスモーキングマンの存在感っていうのはX-ファイルを魅力的なドラマにしている重要な要素。私は結構このお方が好きなので、お年のほうが気にはなりますが、ますます元気でいてほしいものです。

万が一にでもこの方が凶弾に倒れるようなことでもあると、今後の話は拍子抜けして一気につまらなくなりそう。

他にもフーバー(やたらと首の太いおっさん。確かS5あたりでCSM殺害を指示した人)とか、映画で爆死した英国紳士とか、秘密組織は非常に渋くて存在感がある方が揃っています。

S6 第1話「ビギニング」でFBI幹部が何人か出てきますけど、どう見たって秘密組織の幹部の皆さんのほうが存在感と迫力がありました。強そう。勝てるわけがない。まあ悪役ですからそれなりにクセのある役者さんを選んだのかもしれませんけど。