X-ファイル シーズン9 第9話 神託 Part1

今までに見たシーズン9で一番面白いエピソードです。シーズン9に入ってからやや不調続きという印象があったので、これはすごく良かったです。

★★★★

今回のポイント

今回はスカリー(と息子のウィリアム君)が中心。そうなるとドゲットとレイエスが頼もしく見えます。ドゲットはシーズン8の「カッコいいドゲット」だし、レイエスもしっかりとスカリーをサポート。

今までに私が感じたシーズン9の違和感は、前にも書きましたがドゲットとレイエスにスカリーが協力するという3人体制。これだとにぎやかなのは結構なんですが、ドゲットとレイエスが「スカリーがいないと解決できないチーム」にも見えてしまうことも。かと言ってスカリーが出ないのは困るし。

スカリーは捜査官ではありませんが、事件の中心になることで「頼もしいドゲット」と「実はちゃんとしてるレイエス」が際立ったような印象です。レイエスは、ジョン・ドーではカッコいいところを見せてくれましたが、それ以外では得意の「宇宙エネルギー」も「霊感」もそれほど活躍せず、どうも私の中では立ち位置が中途半端な印象でした。今回は特にスカリーのメンタルをサポートする存在ですごく良かったと思います。

反面、スキナーが少なくともPart1では上層部側なので、そうなると悲しいかな、スキナー、カーシュ、フォーマで3馬鹿トリオに見えてしまう。カーシュはそれなりの存在感があるんですが、どうもスキナーが向こう側についてしまうと、イマイチ感が否めません。

 

今回の本当のポイント

私の中では「人間関係満足度」は高くてもエピソード自体はちょっとわかりにくいです。過去ネタまで持ち出してきて、相変わらずの伏線ばらまき。忘れちゃってることとかない?って心配になります。もうX-ファイル自体の終盤なのに。

ウィリアムの命が狙われる。これが今回のメインイベントです。

ウィリアムの命を狙うのは、カーシュがUFOカルト教団に潜入させたコーマー捜査官。潜入させた理由が「モルダーの命に危機が迫っているから」ということなんですが。

●カーシュ達はどこでその「モルダーが危機」の情報を手に入れたのか。

●モルダーの危機が仮に本当だとしても、なぜUFOカルト教団に捜査官を潜入させる必要があるのか。

●あげくの果てには「モルダーは死んだ」との連絡を最後にコーマーとは通信が途絶えた。

●スキナーは「スカリーを苦しめたくない」からこの件を秘密にしていた。

 

いやもう訳がわかりません。モルダーとUFOカルトとの関連がさっぱり・・・カーシュやスキナーはドゲットやレイエスには今回の件を秘密にしているし。ちゃんと最初から説明していれば、ウィリアム襲撃だって避けられたかもしれないのにさ。

それに時間の流れからいくとスキナーの気遣いは矛盾しています。コーマーからの更新が途絶えてからどのくらい経ったのかはわかりませんが。何かもっと隠しているような気がしますが、これはこれでいいのかも。

 

今回はスカリーの母、マーガレットさんが深夜に出かけようとするスカリーに向かってなかなか母親らしい、いい言葉をかけます。私もそれでいいんじゃないかって思うんですけどねえ。マーガレットさん、上品でお若い頃はさぞかし美人だったはず。ま、スカリー母ですから当然なんでしょうけど。

「だったら何があろうと、守るべきだわ。この子は神の贈り物 生まれたこと自体が奇跡だわ。神に感謝しただ受け入れるべきでは?」
母さん、いいこと言いますね。私もこれでいいじゃんって、思います。

 

最後、ドゲットがあの距離なら仕留めると思ったんですが、外してしまいました。今回はカッコいいドゲットなので、仕留めてくれると思ったんですが。で、ウィリアム襲撃時のスカリーとは逆のパターン。瀕死の重傷を負ったカルト教団のメンバーとおぼしき女を激しく尋問。あわてて、止めるレイエスとスカリー・・・違いました。

それにしても宇宙人は何を考えて、円盤の外側に聖書やコーランの言葉を書いたのか・・・