X-ファイル シーズン6 第6話 クリスマス・イブの過ごし方

今回もコメディ回。さすがに3回も続くと・・・モルダーとスカリーがクリスマスプレゼントの交換をするエンディングがいいのでプラス1点。

X-ファイルのエンディングは、犯人に逃げられたり(怪人系に多い)次回に持ち越す謎で終わったりと、スッキリしないことが多いんですが、まあコメディ系というのもありますが、エンディングはすごくいいです

ここだけはシーズン6の中でも上位に来るはず。反面ここに至るまでの過程がどうにもこうにも中途半端な感はあります。

★★★★★

クリスマスイブなのに「幽霊屋敷」にモルダーに呼び出されたスカリー。車の後部座席にいっぱいプレゼントを積んでいるので可哀想。モルダーさんってばよ、スカリーには大切な家庭でのクリスマスがあるんだから、遠慮しとけばいいのに。と思いますが、この行為は後々大事になってきます。

クリスマスキャロルをやりたかったかも

もういきなり最後に行ってしまいますが、モルダーが一人で見ているテレビは「クリスマスキャロル」。登場人物のスクルージーは事務員の給料を上げないとか暖房をケチるとか、お金命なんですが、イブに不思議な経験をして改心するという物語。もしかしてコレをやりたかったのかもしれません。

モルダーはスクルージーほどひどくはないんですが、この日に限って言えばクリスマスイブに、仕事でもないのに家族と過ごすはずのスカリーをつきあわせるのは、スクルージー級という感じがしないこともない。確かスクルージーも事務員のイブもまったく考慮しなかったはず。

カップルの幽霊

出て来るカップルの幽霊はかつてこの屋敷で心中したモリース(男)とライダ(女)。

モルダーはモリースに「孤独を恐れている」と言われるんですが、これはイブで家族との予定があるのにスカリーを呼び出したこと。

スカリーはライダに「パートナーに対する忠誠心からここに来たけど、本当は彼の間違いを指摘するため。それがあなたの生きがい」と言われます。

モリースの指摘はストライク。ライダは微妙にも感じますがこれがお互いの行動を顧みて反省するきっかけになり、これが最後の二人の会話にも表れています。


悪かった。いかにも独善的で、強引極まりないやり方だよな。(モルダー)
そうじゃないの…多分私も興味があったんだわ。(スカリー)


お、幽霊の言葉と幽霊屋敷での体験は絶大な効果がありました。幽霊屋敷から帰ってモルダーは「しないと決めていた」スカリーへのクリスマスプレゼントを用意したんでしょう。スカリーはモルダーの家を訪れる途中で用意したはず。

最後はクリスマスプレゼントの交換というなかなか良いエンディングでした。モルダーは何でしょう。生死の境をさまよったスカリーに「スーパーボウルのビデオ」(S2 #8 昇天Part3)だもんなあ。ソーセージに見えてしまった。スカリーはセンスが良さそうですけどね。

スカリーをビビらせる幽霊のお二人。左モリース、右ライダ

 

スカリーさん失神

エンディング以外では、幽霊と遭遇した時の二人の反応が見所。スカリーは幽霊なんていないと言いながら、最初のほうでやたらと饒舌。これは恐怖感の裏返しなのか、打ち消すつもりだったんでしょうね。遭遇したライダの身体に穴があいていて、向こう側が見えるのを見て、失神してしまいました。それ以前にも幽霊に銃を向けたりと、普段の冷静なスカリーさんはどこへやら。

モルダーはどうかっていうと、同じ「穴あき」を見ても顔をしかめただけ。「ライダ?・・・老けたな」と。幽霊相手にも相変わらずの小ネタを披露するほどの余裕でした。