X-ファイル シーズン8 第13話 受胎

何とも謎の残るエピソード。どうしてスカリーがドゲットに対して妊娠を隠していたか、だけはわかりましたが、回想シーンも多くちょっとわかりにくいかも。そもそもこのエピソードいる?ってのもあります。

★★★★★

スカリーの妊娠は人工授精によるものであることを思わせるシーンが、何度か出てきます。確か不妊はシーズン4あたりで判明したはずですが、完全にあきらめたわけではなく、不妊治療を継続的に行っていたとか?

結果的にそれが効果があったのかどうか。この辺よくわかりませんが、妊娠可能であることを医師に告げられるシーンで、安堵するスカリー。その前の回想ではモルダーに「卵子が摘出されていた」ことを告白されます。その卵子を使っての人工授精?・・・

僕は君と そういう関係になるまいと思っていた

まあともかくもスカリーは妊娠可能になったわけで、あとはおとーさん。スカリーはモルダーにドナーをお願いするんですが、この時のモルダーのセリフがこれ。

そういう関係っていうのは、一般的に考えたらドナー(よーは精子提供)なんてそうそう考えにくいですから、多分「家族あるいは恋人」といった「仕事を越えた関係」と解釈して間違いないはず。

「僕は君と 精子提供の関係になるまいと思っていた」
いかにモルダーさんといえども、そんなこと想定しているとは考えにくい。

「僕は君と 仕事を越えた関係になるまいと思っていた」
これならわかるし、スカリーがうなずくのも納得。スカリーとの関係はあくまでも仕事のパートナーとして、となるはず

となるとシーズン7の宿縁での思わせぶり過ぎるシーンは一体?あの関係があったから最終話のレクイエムでのスカリーの告白につながると思っていたんですが、どうもよくわかりません。

妊婦に無理をさせるんじゃない

もう10年以上も前になりますが、私も2度ほど妊婦さんと懇意にさせていただきました。(今もそうなんですが、その方は今は妊娠しておられません)

そういった立場で見ると、スカリーは不妊を克服したわけだし、結果オーライでともかくも妊娠成功。人工授精だろうがそうでなかろうが、父さんはモルダー。そこに余計な尾ヒレを付ける必要があるのかなあっていうのが率直なところ。

それに今回の事件は、出産した宇宙人の赤ちゃんをすり替えるとは言っても、どこかでそのすり替える健康な赤ちゃんを連れてこなけりゃ成立しないわけですから、根本的なところに矛盾があります。

ここは突っ込むところじゃないのかもしれませんが、これに1回分を使うぐらいなら、前回のメデューサを前後編に分けてちゃんとやってもらったほうが良かったと思います。

ドゲットに妊娠をかくしていた理由

これだけはハッキリしました。病室でドゲットに妊娠を隠していた理由を聞かれ、「妊娠が発覚すればそれを理由にX-ファイルから外され、モルダーを探すことが出来なくなる」ことを恐れていたと、答えます。

てことはスカリーはドゲットと信頼関係はある程度築けていたにせよ、「カーシュ側の人」と思っていたんでしょう。それを聞いたドゲットはスカリーの肩に手を置き、「必ず見つかる 一緒に捜そう」とまた素晴らしいまでのイケメンぶりを発揮してくれます。

今回は冒頭で「余計なことしやがって!」的にスカリーにキレ気味になられるわ、理由も聞かされずにスカリーに休暇願いを出されるわ。情報提供者(ノエルなる人物)にハメられるわ。さんざんではあったんですが、とにもかくにも身重のスカリーを気遣うドゲットさんがやたらと頼もしく見えたエピソードでありました。

深夜の3時半に呼び出されても、ブラックコーヒーを注文する男ドゲット(飲まないで帰っちゃうけど)。イカしてます。

スカリーが訪れた病院の受付になつかしいPowerMac G4 Cubeが置いてあったのでなんだか感動。